中四国エイズセンター
HIV/AIDS(エイズ)のこと

エイズ関連用語集 ver.9

リアルタイムPCR法 Real time PCR method

【概要】遺伝子の量を測定する検査法。従来のRT-PCR法は一定の増幅回数で得られた最終産物の信号を測定していたので、測定感度や測定範囲が狭かった。これに対しリアルタイムPCR法ではPCR反応で増加していく信号を測定することにより、これらの欠点を克服した。専用に開発された機器が必要である。ロシュ社のTaqMan(タックマン)PCRとアボット社のAccuGENEいうシステムである。血中のウイルス量は、当該方法で測定した遺伝子量である。未治療HIV感染者の血中ウイルス量は、1mlあたり10の4〜6乗個であるが、実際には計算式で出すために、コピー/mlと表示される。

リザーバー Reservoir

【概要】HIVが潜伏している感染細胞のこと。体内にいるHIV感染細胞の多くはCD4陽性のTリンパ球で、活発にHIVを産生しながら早く寿命を終えて死滅(アポトーシス)している。しかし一部のCD4陽性T細胞マクロファージには、休眠状態でHIVを産生しない潜伏状態にある。何らかの刺激が加われば、再度HIV産生細胞に変化する。これらを総称してリザーバーと呼んでいる。潜伏している細胞がそのままで寿命を終えるなら、HIVの治癒もありえるが、有効な抗HIV薬の治療が約60年必要とされている。

リツキシマブ

【商品名及び略号】リツキサン®点滴静注 RIT

【概要】Bリンパ球の表面抗原(CD20)に対するモノクローナル抗体製剤。

【副作用】薬剤投与中または投与24時間以内に起こる悪寒・発熱・頭痛・発疹・咽頭違和感・血圧低下・呼吸困難(インフュージョンリアクション)、悪心、感染症、HBs抗体陽性の患者でHBVの再活性化など。

リトナビル

【商品名及び略号】ノービア®錠 RTV

【用法・用量】維持期には1回600mgを1日2回食後に経口投与。

【概要】抗HIV薬プロテアーゼ阻害薬。ブースターとして併用するプロテアーゼ阻害薬の効果を高める。

【副作用】嘔気、下痢など。

リファジン®カプセル

【略号】RFP

【概要】リファマイシン系抗結核薬『リファンピシン』の商品名。詳細は、『リファンピシン』を参照。

リファブチン

【商品名及び略号】ミコブティン®カプセル RBT

【用法・用量】結核に対して150〜300mgを、多剤耐性結核では300〜450mgを、MAC(マイコバクテリウム・アビウム)症とHIV感染者のMAC予防には1日1回300mg。

【概要】リファマイシン系抗結核薬。

【副作用】好中球減少症、胃腸障害、筋肉痛、皮疹、肝機能障害など。

【その他】体液やソフトコンタクトレンズが着色することがある。

リファンピシン

【商品名及び略号】リファジン®カプセル RFP

【用法・用量】結核:1日1回450mgを朝食前空腹時に内服。

【概要】リファマイシン系抗結核薬。薬物相互作用多い。

【副作用】肝障害、腹痛、吐き気、下痢、めまい、協調障害、混迷、集中力低下など。

【その他】尿が着色することがある。

リポアトロフィー Lipoatrophy

脂肪萎縮』を参照。

リポジストロフィー Lipodystrophy

【概要】“脂肪異栄養症”。抗HIV薬の長期服用の患者で見られるが、共通の定義がないので頻度は15%〜70%とまちまち。体の内部で起こっている糖や脂肪代謝の異常と、外見上の脂肪再分布(脂肪沈着+脂肪萎縮)をあわせて一つの症候群と考えられた。脂肪異常沈着(lipohypertrophy)には、腹部(内臓肥満)、頚部の後ろの脂肪腫(バッファローハンプ)、乳房腫大(特に女性)がある。脂肪萎縮(lipoatrophy)では、顔やお尻、腕や足で目立ち、そのために静脈が浮いて見える。深刻な美容上の問題と受けとめる患者がいる。原因としてプロテアーゼ阻害薬による細胞内のブドウ糖輸送蛋白であるGLUT4の阻害説、さらに核酸系逆転写酵素阻害薬による脂肪細胞のミトコンドリア障害説が有力。新しい抗HIV薬は脂質代謝への影響が少ないので、脂質異常の少ないプロテアーゼ阻害薬、リルピビリン塩酸塩、インテグラーゼ阻害薬を選択する。他にインスリン抵抗性改善薬や脂肪代謝の改善薬の試み、食事療法、エクササイズ、形成外科的手術が試みられている。

リポソーマルドキソルビシン

【商品名及び略号】ドキシル® PLD

【用法・用量】カポジ肉腫:1回20mg/m2を静注し、2-3週間休薬。

【概要】アントラサイクリン系抗がん剤。カポジ肉腫に使用。

【副作用】口内炎、脱毛、悪心、血液毒性など。

硫酸アミカシン

【略号】AMK 【用法・用量】1回100〜200mgを1日1〜2回筋肉注又は1日1 回点滴静注。

【概要】アミノグリコシド系抗菌薬。

【副作用】腎障害、聴力障害、筋肉障害など。

リルピビリン塩酸塩

【商品名及び略号】エジュラント錠 RPV

【用法・用量】1回25mgを1日1回食中、食直後に経口投与。

【概要】抗HIV薬非核酸系逆転写酵素阻害薬

【副作用】頭痛、嘔気、不眠・眠気、めまい。

リルピビリン塩酸塩/テノホビル アラフェナミドフマル酸塩/エムトリシタビン

【商品名及び略号】オデフシィ RPV/TAF/FTC

【用法・用量】1回1錠を1日1回食事中または食直後に経口投与。

【概要】抗HIV薬非核酸系逆転写酵素阻害薬リルピビリン塩酸塩』、核酸系逆転写酵素阻害薬エムトリシタビン』『テノホビルアラフェナミドフマル酸塩』の配合剤。

【副作用】頭痛、下痢、悪心、不眠症、異常な夢など。

リルピビリン塩酸塩/テノホビルジソプロキシルフマル酸塩/エムトリシタビン

【商品名及び略号】コムプレラ®配合錠 RPV/TDF/FTC

【用法・用量】1回1錠を1日1回食事中又は食直後に経口投与。

【概要】抗HIV薬非核酸系逆転写酵素阻害薬リルピビリン塩酸塩』、核酸系逆転写酵素阻害薬テノホビルジソプロキシルフマル酸塩』、『エムトリシタビン』の配合剤。

【副作用】下痢、頭痛、吐き気、不眠、めまいなど。

臨床病期 Clinical stage

【概要】HIV感染症の時期を分類したもの。CDC分類とWHO分類がある。実臨床では急性感染症、無症候HIV感染症、エイズ発症というような大まかなものになっている。

リンパ球 Lymphocyte

【概要】白血球の種類の一つがリンパ球。さらに内訳としてT細胞B細胞とナチュラルキラー(NK)細胞がある。さらに、さらにT細胞はヘルパーT細胞細胞傷害性T細胞、制御性T細胞に働きが細分化されている。HIV感染症ではヘルパーT細胞が特に感染のターゲットになる。リンパ節はリンパ球のお宿で供給基地でもある。Bリンパ球は骨髄でも作られる。

リンパ性間質性肺炎 LIP: Lymphoid interstitial pneumonitis

【概要】原因不明の間質性肺炎でエイズに定義される。母子感染の小児に多くみられる。色々な種類のリンパ球が集まって増えているが悪性像はない。たまたまレントゲン検査で見つかることがあり初期は無症状。血液の酸素の濃度が低くなり、慢性化すると気管支拡張症になる。確定診断は肺生検。併発する細菌感染症の治療の上に、ステロイド療法を行う。

リンパ節 Lymph node

【概要】リンパ管はリンパ液という液体を流す管で、多数のリンパ管が合流したところをリンパ節という。リンパ液は細胞と細胞の間を流れる液体を集めたもので、赤血球や血小板、好中球はいないが、リンパ球がいる。リンパ節は多くのリンパ球が集まっており、感染症があるとリンパ節が腫れることがある。

淋病 Gonorrhea

【概要】淋菌(Neisseria gonorrhoeae)による。1回の接触での感染率は約30%。潜伏期間1〜7日。症状:男では外尿道口から膿(うみ)がでる、排尿時の不快感や痛み。女ではオリモノの増加、排尿痛。合併症は男では副睾丸炎、前立腺炎、女では子宮内膜炎、卵管炎、腹膜炎などがある。咽頭炎や直腸炎でも淋菌感染を疑う例もある。尿道分泌物、子宮頸管分泌物の塗抹染色で診断する。最近はクラミジアと同時にPCR法で実施することもできる。治療は、セフトリアキソンなどの抗生剤。塩酸セフカペン・ピボキシル、レボフロキサシン、合成ペニシリン、ミノサイクリンなどは耐性の場合がある。

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