中四国エイズセンター
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新年度のスタートじゃ~!

2023/04/14

皆さま、こんにちは。
心理士の杉本です。

気づけば桜シーズンが終わり、夏が近づいている気配を感じるようになりましたね。
少しずつコロナも落ち着いてきたので、外の温かさや空気を思い切り味わいたいのに、
マスクを外すと花粉に過剰反応を引き起こし(つまり花粉症)大変なことになるので、
毎日、ジレンマを感じております。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。

さて、少し前にはなりますが、昨年度末に開催した研修会の報告をいたします。
その名も「包括的HIVカウンセリング研修会」。
この研修会は、中国四国ブロック内でHIV診療を行っている多職種チームで参加していただく研修会で、
医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、心理士といった職種の方が参加をしてくださいます。

過去の記事を読み返してみると、2017年にも同じ研修会についてブログを書いておりました。
あれ?と思われた方!デジャブではありませんので、今回もお付き合いくださると嬉しいです。
2017年は山口県下関市で開催し、皆様と熱いディスカッションを行うことができ、主催者としても充実した時間を過ごすことができました。

・・・( 一一)
が、2020年に新型コロナウイルスの流行で研修会の開催が難しくなり、中止せざるを得ない状況が続きました。
色々と模索し、オンラインで開催を続けてきましたが、やはり「集合で研修をしてほしい!!」というお声をいただき、今年度は集合形式で開催する!と心に決めて準備を進めてまいりました。
とはいえ、まだコロナ禍ではあったので本当にご参加いただけるだろうか…と心配していましたが、約35名の方がご参加くださり、皆様とともにたくさんの学びを得ることができた1日になったと感じています。(ぱちぱち)
発表してくださった皆様をはじめ、スタッフとしてご協力くださった皆様、
そしてご参加くださった皆様に感謝申し上げます。

久しぶりの集合開催でしたので、今回は小倉記念病院精神科医の三木浩司先生をお招きし、基調講演をいただくことができました。
その基調講演で「オープンダイアログ」という治療法をお聞きしました。
「オープンダイアログ」は、欧州で始まった精神科療法の一つで、患者さんが困った出来事が生じた際、患者さんを含む重要な関係者(例えば家族、友人、医療者など)とのミーティングを行う治療法です。
個人的に一番衝撃を受けたのは、結論を出すことが目的ではなく、全員で「対話」をするという点でした。
例えば、「骨折」は、原因も治療法も明確なことが多いので、回復までのプロセスは比較的導きやすいと思います。
しかし、「精神疾患」の多くは、幼少期の体験や現在の生活状況、ストレス対処能力、周囲との関係性など様々なことが関係してくるので「原因の特定」が難しいことが多いですよね。
「オープンダイアログ」は、問題の結論を追求するのではなく、心配なことは何か、今後どうしていきたいかなどをお聞きしながら、みんなで話し合っていくことが治療として確立されているとは目から鱗です。

「オープンダイアログ」ほどの話し合いは難しくても、日々の生活の中で困ったことや心配なことがあった時、
身近に相談できる相手として心理士も候補に入れていただけるよう、引き続き、新たな学びを患者さんに還元していきたいです!

この研修会は毎年、たくさんの学びがあるので主催側としてもとても楽しいっ!!
早速、今年度の開催に向けて準備を進めていますので、今から開催が楽しみです。


そして、今年度も各職種向けに研修会を開催する予定です★
気づけば長々と語ってしまいました。。

皆さまのご参加お待ちしとるけーね!!

すぎもとでした。

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