|
|
|
|
9-1.悪心、嘔吐 |
|
● モノクローナル抗体純化高度濃縮製剤や、リコンビナント製剤ではほとんど経験されませんが、APCC製剤(ファイバ)などでは起こることがあります。輸注速度を遅くしたり輸注後しばらく安静にしておくことでほとんど防ぐことが出来ます。 |
 |
|
9-2.血栓症 |
|
● モノクローナル抗体純化高度濃縮製剤、リコンビナント製剤ではほとんどありませんが、ファイバ、ノボセブンでは脳梗塞や心筋梗塞の報告例があります。 |
|
● ファイバでは、製剤過程中で凝固因子の活性化が起こったもの(例えば活性型X因子やトロンビンなど)の混入があり、これが血栓症の原因になると考えられています。 |
|
● ノボセブンでは外因系凝固の活性化による局所でのトロンビンの産生や血小板の活性化を起こすためと考えられています。 |
 |
|
9-3.感染性病原体の伝播 |
|
● 25歳以上のほとんどの患者はウイルス性肝炎の既往があるか、一過性あるいは持続性の肝機能障害があります。 |
|
● 225歳以上の患者の90%はHCV抗体が陽性(ただしHCV RNA陽性は7割)、HBs抗体は95%が陽性で、G型肝炎ウイルス(GBV-CまたはHGV)のRNA陽性率は25%と報告されています。ヒト血液由来の製剤で過去にA型肝炎ウイルスやパルボウイルスB19の感染が起こったという報告があります。 |
|
● 最近は変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の原因であるプリオンの感染の危険も危惧されています。製剤がヒト血液由来である限り、このような危険性はついてまわります。リコンビナント製剤の製造過程にヒトや動物の血漿を使わなければ理論上起こりません。 |
|
● 最近は変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の原因であるプリオンの感染も危惧されています。製剤がヒト血液由来である限り、このような危険性はついてまわります。 |
|
● 国内のヒト血漿由来製剤では、パルボウイルスに対するスクリーニングも行われています。供血者に対する問診や検査、血液製剤製造工程のウイルスの不活化処理が非常に進歩しました。最終製品についてはウイルスの遺伝子検査も行われています。このように現在の製剤では、HIV、HCV、プリオンの感染が起こったとする報告はありません。 |
|
● 代表的な感染症の詳細は第10章に後述します。 |
 |
|
9-4.インヒビターの発生 |
|
● インヒビターは、血液凝固因子の活性を中和する働きをもつ物質のことです。インヒビターは欠乏した凝固因子を補充することにより発生します。 |
|
● ほとんどが、初回輸注後6ヶ月〜1年以内、または輸注回数20回以内に発生し、ずっと存在する場合は血友病Aで10〜15%、血友病Bで2〜5%です。詳細は第11章で述べます。 |
 |
|
|